ストレスの3つの反応
人はストレスが加わり、個人的なストレスへの対処や周りからのサポートなどを得ても、事態が好転しない状況が続くと、様々なストレス反応が起こってきます。
ストレス反応は、心理的側面、行動的側面、身体的側面の3つの側面に分けて考えられます。
それぞれの具体的症状は、以下のようなものです。
ストレスの具体的症状
・遅刻・欠勤が増える、ミスが増える ・口論論や喧嘩が増える、酒やタバコが増える ・過食または食欲不振、無口になる |
・動悸、冷汗、胃痛、便秘、下痢、口の渇き、排尿回数・量の増加、目のかすみ、手の震え、頭痛、顔面紅潮、疲労感、不眠、めまい、ふらつき、円形脱毛、耳鳴り |
・わけもなく不安や寂しさを感じる ・気分が落ち込む、憂うつな気分 ・わけもなく緊張するわけもなくイライラしたり、焦りを感じる ・ちょっとした事で腹が立つ ・何となく落ち着かない ・ちょっとした事で混乱する人に会うのが億劫になる |
ストレス反応として3 つの側面が全て現れるのではなく、人によって心理的側面が出やすい人、行動的側面が出やすい人、身体的側面がでやすい人と様々です。
またこれらの反応は、ストレスにうまく対処できない状況に陥っているサインである場合が大半です。この状況が放置され徐々に悪化すると、心身症やメンタルヘルス不調につながる可能性が高くなります。
このようなサインが部下に見られた時は、できるだけ早く面談をし、話を聴きましょう。
しかし、部下が仕事の状況や問題・悩みなどを話してくれないこともあります。
このような時は、睡眠・食欲・疲労度の3 つの視点で聴き、健康状態を確認します。
この3つの視点からの質問は、本人が直面している問題の核心に迫られる感覚がそれほど強くないので比較的答えやすいものです。
詰問口調にならないよう、ゆっくり落ち着いた口調で聞くようにしましょう。
3 つのうちのいずれかが2 週間以上続いている場合は、医師など専門家への相談・受診を勧めた方がよいでしょう。
上司1 人が部下の問題を抱え込むよりも、職場の人事部門や専門家を巻き込んで、早く的確な対処をしていくことが大切です。